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世界の頂点をめざし、パラスポーツの裾野を広げたい!日立ソリューションズ「チームAUROEA(アウローラ)」の選手・監督が、日常の素顔から大会日記までをお届けします。

世界の頂点をめざし、パラスポーツの裾野を広げたい!
日立ソリューションズ「チームAUROEA(アウローラ)」の選手・監督が、
日常の素顔から大会日記までをお届けします。

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世界のチャンピオン井口・太田、リーダービブをつけて

2007ワールドカップ・ファイナル、カナダ大会も3日目を迎えようとしている。
3月13日(火)9時15分(日本時間14日(水)午前1時15分)、バイアスロン競技今シーズンの最終戦ロング12.5kmのレースがスタートする。


このレース、2人の日本人が世界ランキング1位のリーダービブをつけて競技に臨む。


ブラインド女子の井口深雪とスタンディング女子の太田渉子。


バイアスロンというクロカン(クロスカントリースキー)と射撃を組み合わせた競技、日本ではあまり馴染みのないスポーツだが、ヨーロッパや北米では大変な人気のあるウィンタースポーツだ。


障害者のバイアスロン大会も同じく人気で、沢山の観客が応援に来る時がある。国旗を降り、選手が放つ射撃の1弾、1弾に、ひいきの選手がヒットすると凄い歓声で応えてくれる。
だからこそ、ヨーロッパの選手ほど、このバイアスロンのリーダービブをほしがっている。
このビブをつけてレースに出場することが、どんなにステータスのあることか。選手全員の憧れだ。


[写真]2003年ドイツ大会
ヨーロッパで行われる障害者のバイアスロン競技も凄い人気だ(2003年 ドイツ大会)


1998年、長野でパラリンピックがあった。その数年前、関係者は初めて世界の障害者のバイアスロンを見た。あまりにも世界との差に愕然とした記憶がある。
日本における射撃の難しい練習環境もあるだろう。


しかし、この10年で、日本人がリーダービブをつけて出場する時代がきたのだ。
本当に苦労された当時の関係者の方々が目に浮かぶ。
そして、彼ら彼女らを、世界の頂点にたたせてくれた沢山の方々に、僕は、選手一人一人にビブを渡しながら、本当に、心から、感謝をしたい。


今季引退する井口深雪とトリノへ彗星のように現れた太田渉子が、リーダービブをつけて世界へ挑戦するのだ。


これまでの苦難の歴史と新しい予感を感じさせる未来に向けて、井口、太田ら6名の選手が挑む。
そして、このレースで、日本人がバイアスロン世界ランキングチャンピオンの座を射止めるに違いない。


[写真]太田渉子とリーダービブを持つ
チームミーティングの最後、選手にビブを渡す。
明日のレースは太田渉子、リーダービブをつける。
リーダービブは世界チャンピオンしかつけられない。
(スキーは、通常スタート順の番号ビブで試合に臨む)


[写真]井口深雪とリーダービブを持つ
井口深雪、現役最後のバイアスロンレース。リーダービブをつけ、連続優勝を狙う。