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世界の頂点をめざし、パラスポーツの裾野を広げたい!日立ソリューションズ「チームAUROEA(アウローラ)」の選手・監督が、日常の素顔から大会日記までをお届けします。

世界の頂点をめざし、パラスポーツの裾野を広げたい!
日立ソリューションズ「チームAUROEA(アウローラ)」の選手・監督が、
日常の素顔から大会日記までをお届けします。

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世界覇者・宿敵イルカ選手を破り今季初優勝!

クロスカントリースキー競技にはクラシカル種目とフリー種目がある。
このクラシカル種目スタンディングクラスで世界を争う選手はフィンランドのイルカ選手と日本の新田だ。
新しく台頭するロシアの選手たちもいるが、各国の監督やコーチたちは、技術的にもイルカ、新田を高く評価している。


フィンランドのイルカ選手は、前半を抑え、戦況をみながら後半ペースを上げるタイプ、新田は前半から逃げをかけ、粘って後半ペースを上げるタイプ。
この作戦がものの見事に成功した。
新田は、2km付近から15秒近く大きくリードし、世界選手権覇者のイルカ選手を慌てさせた。


[写真]新田選手


後半、追い上げてくることを知っている新田は、15km付近まで粘った。
イルカ選手とのタイム差が広がることを確認すると、トップを争っているノルウェーの選手との一騎打ちの展開になった。
この日のコースレイアウトはダブルポールを使える選手(下肢に障害のある選手)が有利と言われており、新田も必死で4秒差で負けていた15km付近から一気に最後のスパートをかけた。


30秒ごとにスタートしていくシングルスタート。
順位や秒差はコーチからの情報をもらってのレース展開になる。
だからこそ、チーム一丸となって戦わないと勝てない競技でもある。


5kmコースを周回するラスト1周。
限界に近い新田。
登りでスパートをかけさせ、一気に逆転した。
ゴールして倒れこむ新田に、勝利したことを告げるアナウンスの声。
念願のW杯今季初優勝、通算2勝目をあげた。


僕は、すぐに思い出したことがある。
それは、この夏、菅平で行った夏合宿ローラースキーで峠20kを登った練習だ。
指導していただいた神津正昭選手(ブルボンスキー部)が、
「この峠を登りきれば、どんなにレースで苦しくても、やったんだという自信につながるんだよ」と教えてくれた。


[写真]表彰式の新田選手

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新田佳浩。多くの人たちに支えられている。


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