2026年03月26日(木)[新田佳浩]
8回目の大会を終えて
4年前の北京大会では、前年に足首のケガ、直前の1月に右腕の痺れが1ヶ月近く続き、思うようなトレーニングができず不安な中でレースに臨みました。
結果としては入賞出来たものの、年齢的にもそろそろ限界かと思ったタイミングでもありました。
![[写真]北京大会](https://www.skiblog.jp/img/nitta/260326_beijing.jpg)
(北京大会)
北京から帰国、ちょうどコロナ禍ということもあり、成田空港近くのホテルで自主待機の期間に、阿部選手、川除選手たち他の選手からも「やりましょう!」と言われて、ハイパフォーマンスを発揮できる立場ではないかもしれないけれど、チームを応援しながらスキーに臨むということを考えながらトレーニングを行っていました。
最初は阿部選手のトレーニングパートナーをやろうと思い、一緒にトレーニングを行いましたが、妊娠、出産があり、もう一度自分自身を見つめ直したとき、スキーが好きなんだ!(ギャグではないですが...)
それなら、とスキーヤーとしてレベルアップすることを目標にやってきました。
ワールドカップ3年連続総合3位は年齢に関係なくできること、やれるということを証明できた1つだと思っています。
![[写真]年間総合ランニング3位](https://www.skiblog.jp/img/nitta/260326_WC_3rd.jpg)
(年間総合ランニング3位)
準備も万全に臨んだ今シーズンに入ると、自分自身が想定していなかった選手の出現、若手の台頭など目まぐるしく変化したのが今シーズンでした。
![[写真]カナダ大会の様子](https://www.skiblog.jp/img/nitta/251209_Nitta.jpg)
(カナダ大会の様子)
なかなか表彰式からも離れて、気持ちが切れそうなとき、会社での壮行会、そして白馬での国内大会での応援が私を奮い立たせてくれました。
![[写真]白馬大会](https://www.skiblog.jp/img/nitta/260326_hakuba.jpg)
(白馬大会)
パラリンピック本番は何があるかわかない。だからこそ気持ちを切らさず、やり抜くことを目標にやったからこそ、事前合宿からパラリンピックは非常に良い状態で臨むことができたと思っています。
![[写真]サンタカタリーナで森選手と一緒にベーストレーニング](https://www.skiblog.jp/img/nitta/260326_Nitta_Mori.jpg)
(サンタカタリーナで森選手と一緒にベーストレーニング)
出来るだけ滑走性を良くするために、グリップワックスというスリップしないワックスを最低限にして滑り勝つ。それが戦略プランでした。
そこには私1人ではできるわけではなく、長濱監督を始め、ワックススタッフの方とのコミュニケーションが非常に重要でした。
![[写真]ワックススタッフと共に](https://www.skiblog.jp/img/nitta/260326_waxstaff.jpg)
(ワックススタッフと共に Photo by Moto Yoshimura)
いつも以上に明るくチームが笑顔で過ごせる。笑顔の中にもちゃんと意見を言い合える関係を構築していくことを大切にしてきました。
![[写真]キャビン前の様子](https://www.skiblog.jp/img/nitta/260326_italy_cabin.jpg)
(キャビン前の様子 Photo by Moto Yoshimura)
100%完璧だというわけではありませんでしたが、お互いが最善を尽くした結果がミドルクラシカルの7位入賞でした。
それまでやってきたことは間違いなかったと思います。
ただ、結果として目標としていたメダル獲得はできませんでした。
メダルを量産した中国、ウクライナといったチームと何が違うのか?それは覚悟なんだと思っています。
特にウクライナでは、今現在も戦場で戦っている兵士がいます。以前グレゴリー・ボブチンスキー選手が『私たちは戦場では戦っていないけれど、兵士と同じ気持ちでレースに臨んでいる』と言っていました。
普段はニコニコ笑顔でいる彼の根底には覚悟があるんだと感じました。
絶対メダルを獲得するという覚悟は他の選手より低かったのかもしれません。
話がいろいろな方向に向かってしまいましたが、このパラリンピックでは死力を尽くせたと思います。
それでも届かなかったメダルであれば、もう一度見直して新たに取り組むしかないのかもしれません。
これだけ多くの方に応援されながら、スキーができること、チームアウローラの一員としていられることに感謝しかありません。
![[写真]桜が咲くその日まで](https://www.skiblog.jp/img/nitta/260326_sakura.jpg)
(桜が咲くその日まで)
