このパラノルディックスキールール講座では、パラスポーツのなかのノルディックスキーについて知りたい方のために概要を紹介していきます。
今回はクロスカントリースキーについて紹介してきます。
質問1:クロスカントリースキーとは?
クロスカントリースキーとは「雪原のマラソン」とも呼ばれ、専用のスキーとストックを使って滑走し、タイムを競います。パラ競技では上り・下り・平地が、それぞれ約3分の1の割合になっているコースを走ります。全身の持久力や筋力、スキーの操作技能の高いレベルが要求される競技です。
パラクロスカントリースキーのレースは各障がいのカテゴリーごとに行われ、各選手の障がいの程度によって設けられた係数を実走タイムにかけた計算タイムで順位が決められます。
クロスカントリースキーには、男子、女子それぞれ立位、座位、視覚障がいのカテゴリーがあります。
レースの種目には、スプリント(短距離)、ミドル(中距離)、ロング(長距離)の3種目があり、走法によって、クラシカル競技とフリー競技に分けられます。また国別対抗のリレーもあります。
質問2:クラシカル競技とは?
クラシカル競技のレースではクラシカル走法でのみ走ることができ、スケーティング走法を行うことはできないルールになっています。
クラシカル走法とは、専用の圧雪車で作られた2本の溝(シュプール)の中を滑り、スキーを左右に平行に保ちながら、交互または左右同時に前進する走法です。スキー板を交互にキックして進むダイナゴル滑走が中心で、ダブルポールで押す推進滑走などもあります。
質問3:フリー競技とは?
文字通り走法は自由ですが、主にスキーを逆ハの字に開き、片足で雪面をキックし、もう片方の足で滑る動作を交互に繰りかえし、ストックを後方に押しながら滑走するスケーティング走法が用いられます。

質問5:リレー種目について
リレー種目は、いろいろな障がいをもつ選手が一緒になって、それぞれの国ごとのチームをつくり、タイムを競います。男女混合のミックスリレーと組み合わせが自由なオープンリレーの2種類があります。
2.5km×4で走順ごとに走法の指定があり、1名の選手が2回走ることもできます。
・第1走:クラシカル走法または座位(シッティング)
・第2走:フリー走法(スタンディング) or 座位(シッティング)可能
・第3走:クラシカル走法または座位(シッティング)
・第4走:フリー走法(スタンディング) or 座位(シッティング)も可能
※選手ごとに決められた係数の4名の合計%がリレーごとに定められていて、
その合計%の中でメンバーを組む。また立位と視覚の女子選手は15%、座
位の男子選手は12%、座位の女子選手は27%がその選手の係数から引かれ
て合計%が計算される。
※ミックスリレーは第1走~第4走の係数合計が335%以下、オープンリレーは