
2015年03月04日(水)[太田渉子]
ワールドカップ旭川大会を終えて
ワールドカップ旭川大会を終えて:太田渉子
2/13から2/19に北海道旭川市でIPCクロスカントリースキーワールドカップが開催され、私はボランティアで運営を支援しました。去年、開催が決定したときから、どんな小さな仕事でもよいので大会に関わりたいと、運営委員や地元の方と連絡を取り始めました。
私が担当したのは、表彰式の進行です。レース直後に大会会場で表彰式が始まるのですが、一番苦労したのは、人を時間通りに集めることです。なぜなら、タイムテーブルには参考となる開始時刻が載っていますが、実際は全選手がゴールするまで分からないからです。非公式リザルト発表後15分で公式に切り替わりますが、抗議などがあれば、その発表は遅れます。選手、メディアや観客にスムーズに集まってもらう工夫をしました。一人では力不足でしたが、高校生の通訳ボランティアさんが各国のキャビンへ選手を召集してくれました。
メダルは雨竜養護学校と美深養護学校の生徒さんの手作りで、素晴らしいものでした。ブーケは地元のボランティアさんが用意してくれました。
初日はとても緊張して、海外の選手の名前を正しく発音するのにとても苦労しました。回数を重ねるごとに良くなり、後半はスラスラと言葉が出てくるようになりました。スポーツも何でも練習して慣れるのが大事と痛感しました。
日本の選手が表彰台へ上がるともちろん嬉しいですが、海外の選手も顔馴染みなので誰が勝っても幸せな気持ちになりました。現役のとき、他の選手に「おめでとう」と笑顔で言うことができなかったことを反省しました。
6日間で5レースの多忙な日程でしたが、中日に車いす紅連隊さんの案内で旭山動物園へ行きました。雪の中でも車いすユーザーを楽しく「もてなしたい」という心遣いに感動しました。雪道用の前輪のある車いすや車いすの方専用の観客スペースがありました。
大会最終日には前走も務めましたが、スタート前からゴールするまで本当にたくさんの方から激励していただき、胸が熱くなりました。現地まで応援に駆け付けてくれた皆様に、選手に代わり感謝したいです。どうもありがとうございました!!
昔は自分のレースのことしか見えていませんでしたが、今回は多くの方と交流することができ、大会運営のご苦労や喜びなどを見ることができました。
反省は2つあります。1つ目は、参加選手が少なかったこと。チームにはクロスカントリースキー選手とバイアスロン選手がいますが、今回はバイアスロン選手が参加していないようでした。直前にアメリカ世界選手権があったので、資金面が厳しいチームもありました。
2つ目は我々の英語力です。海外の方は、日本人はいつも笑顔で嬉しいのですが、コミュニケーションが取れなくて残念とコメントしていました。次回の開催に向けて、自分ができることは、語学力と体力を向上させることと、今回関わってくれた方たちと連絡を取り合うことと気づきました。反省したことを次回に生かします。
最後になりましたが、本大会に協力していただいた全ての皆様に感謝します。ありがとう選手!ありがとうボランティア!ありがとう運営委員!ありがとう旭川!!
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