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2006年10月16日(月) [荒井秀樹]
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名将イブが・・・・。また一人、名物監督がいなくなる

2006年10月16日(月)  [荒井秀樹]

ドイツでIPC(国際パラリンピック委員会)のノルディックスキースポーツ総会が開催された。
各国の代表が集まりルールの改正や新種目などが決定された。


シットスキーの椅子の高さが雪面から30cmまでという規則も撤廃されたし、
1000mのスプリントレースも決定され、ハンティングスタート(障害のクラス毎にスタート時間に差をつける方法)が採用された。(パラリンピックでは初めての採用)
また、バイアスロンの標的も25mmから、なんと15mm。10mmも小さくなった。

大きなルール改正が行われた総会であったが、今シーズン開催予定だった「世界大会中止」という異常事態の中での総会でもあった。


IPCは、もっと質の高いレースと大会運営を要求している。なぜなら、テレビやスポンサーがつき易い大会や組織を模索しているからだ。
しかし、現実は、大会運営そのものが大変で、監督や選手、OBたちが苦労してレースを行っている。
お金もなければ、人もいないのが実情で、IPCの理想とかけ離れているようだ。
実際、ワールドカップといって現地に行くと、あまりにもスケールが小さく、驚くような大会運営がされている場合がある。
でも、それを僕らは「アットホームな大会」といって地元の人に感謝したし、地元の人も歓迎してくれた。


スイスで開催予定だった世界大会がスポンサー撤退で突然のキャンセルになったのは4月。


大会中止について発言しようとした僕よりも先に、ドイツのフランク選手(視覚障害)は猛然と抗議した。
「スイスが中止の知らせを聞いて、ドイツでの代替開催を準備した。しかしなぜ、IPCは認めないのか?」
「大会運営の質が悪い?、ワールドカップクラスの開催ではだめだ?・・・”中止”ほど質が悪いのではないか?」
「IPCは理想ばかり高く、現実を見てほしい!」「選手たちにとって、一番必要なのはレースだ!」


残念ながら2007年の世界大会は中止となった、次は2009年の世界大会。


委員長だったリタやバイアスロン代表のハンスピーター、クロスカントリー代表のオラフ、クラス分け%システム責任者のノルウェーのアンナまでもが今季終了後役員を降りるという。5人の役員中4人も降りてしまう。
皆、世界の障害者ノルディックスキーの活動と委員の仕事との両立がどれほど大変だったかを物語っている。
理想を掲げても現実は厳しい。


僕ら日本チームもそうだ、小林先生「卓さん」をはじめ、「なべさん」、「のりお」、「のぞき」に「今ちゃん」。
主要なコーチ陣はみな学校の先生で、とても大変な状況の中、学校や家庭のご協力があって活動をしている。
ただただ感謝の気持ちでいっぱいだ。


そんな総会も終わって帰る間際、フランスの監督イブが寄ってきた。
「監督を降りる」という。なんと悲しいことか・・・。
フランスの事情と資金のことだという・・・・。


日本とフランスはライバルとして戦ってきただけに寂しかったが、僕のカメラで一枚写真をお願いした。
10年近く戦ってきて、彼との写真は初めてだった。
「また必ず、パラリンピックに戻ってくる」と名将イブ。
僕は「また会おう」と伝えた。
どんよりと重いヨーロッパの雲を見て、僕には、とてもなにか、寂しい総会だった。

[写真]フランスのイブ監督

パラリンピック監督日記競技ルール障害者スポーツ

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