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世界の頂点をめざし、パラスポーツの裾野を広げたい!日立ソリューションズ「チームAUROEA(アウローラ)」の選手・監督が、日常の素顔から大会日記までをお届けします。

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日立ソリューションズ「チームAUROEA(アウローラ)」の選手・監督が、
日常の素顔から大会日記までをお届けします。

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ノルディックスキーのクラス分けとレースのルール

先日、ブログにブラインドクラスの質問があったので、お答えしたいと思います。


■【パラリンピック競技について】
パラリンピック冬季競技大会はアルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロン、スノーボード、アイスホッケー、車いすカーリングの6競技が行われています。


チームアウローラスキー部はクロスカントリースキーとバイアスロン競技で出場をめざしています。
クロスカントリースキー、バイアスロン共に専用のクロスカントリースキー・ストックを使用してタイムを争います。
バイアスロンはクロスカントリースキーと射撃を交互に行って順位を争います。


■【クラス分けについて】
パラリンピック種目には視覚に障害がある選手と肢体に障害がある選手が出場します。
障害の種類や程度に合わせて、視覚障害カテゴリー(Visually Impairment)、座位カテゴリー(Sitting)、立位カテゴリー(Standing) の3つに分かれて競技を行います。
そのカテゴリーの中でそれぞれの障害に合わせてクラス分けをし、係数(パーセンテージ制)をかけてタイムを争うことになります。


視覚障害カテゴリーはB1、B2、B3という3つのクラスに分けられており、リザルトは「滑走タイム×カテゴリーごとの係数=計算タイム」となります。

★視覚障害カテゴリーの係数
・B1 88%
・B2 99%
・B3 100%


[写真]スタートを待つ日本代表チーム視覚障害の高村和人選手と藤田佑平ガイド
(スタートを待つ日本代表チーム視覚障害カテゴリーの高村和人選手と藤田佑平ガイド)


■【走法について】
クロスカントリースキーにはスキーを左右平衡に保ちながらシュプールの中を滑るクラシカル走法と、スケーティングのように板を逆ハの字にして滑走するフリー走法の2種類があります。


■【レースの距離について】
▼クロスカントリースキー種目
クロスカントリースキーはスプリント種目、ミドル種目、ロング種目の3つに分かれており、大会ごとにクラシカル走法、フリー走法のどちらかを行うかが決められています。


●ミドル種目とロング種目は30秒ごとにスタートするインターバルスタートを採用しています。
●スプリント種目は予選ではインターバルスタートを行い、上位12名(視覚障害者クラスは8名)が次のラウンドに進みます。
準決勝はラウンド進出者が半分に分かれ、上位選手が決勝ラウンドに進みます。
また、準決勝、決勝からは事前に係数をかけてからスタートするハンティングスタートを採用しているので、ゴールした順がレース順位となります。


▼バイアスロン種目
バイアスロン種目はスプリント種目、ミドル種目、インディビジュアル種目の3つに分かれており、すべての距離でフリー走法となっています。


●スプリント種目、ミドル種目は1発外すごとに100~150mのペナルティループを回ります。
●インディビジュアル種目は1発外すごとに1分のペナルティが加算されます。


■【ガイドランナー】
視覚に障害のあるランナーはガイドランナー(伴走者)と一緒に滑ります。ガイドランナーは声(拡声器など)を使用してコースを誘導します。
下りなど危険な場所は身体的接触、用具などを利用して誘導することができます。


[写真]声で高村選手を誘導する藤田ガイド
(声で高村選手を誘導する藤田ガイド)


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