
2007年12月04日(火)[荒井秀樹]
僕たちが高校生に伝えたいこと
11月22日、旭川は例年にない大雪だった。
旭岳で合宿中だったが、休養日を利用し、旭川工業高校で講演をしてきた。
生徒、教師、父兄や一般の方1000人近くの方が聞いてくださった。
実は、この旭川工業高校は僕の母校だ。
懐かしくもあり、なにか恥ずかしさもあった。
なぜなら、当時、僕はあまりいい生徒ではなかったからだ。
大学受験をいいことに、授業はサボっていたし、なんと卒業式もでなかった。
でも、そんな僕が、この学校が好きなのは、友達や先生がとても良かったからだ。
きっと今もそうに違いない。
スポーツが盛んで、廊下ですれ違う生徒たちは、立ち止まって挨拶をする。
「部活の子だ」
甲子園にも出場しているし、他のスポーツも道内でも有数の実力校なのだ。
生徒の動きもキビキビしている。
多分、企業の採用担当者がみたら、「ぜひ当社に・・・」と言ってくれるだろう。
先輩として、僕はとてもうれしかった。
僕と長田選手と新田選手、そして講演に初めて近藤選手もつれて訪問した。
近藤さつきは、生徒たちに、
四天王寺高校でバレーボールに夢中になっていた時のこと、
自分がトランポリンから落ちて怪我をした時の状況や
救急車でなかなか病院へ搬送できなかったこと。
高校を辞めようと思ったこと、
そして、それを救ってくれたバレー部の仲間がいたこと。
友達が大切だということを話してくれた。
生徒たちも真剣に聞いてくれた。
そして、僕も初めて聞くことだった。
さつきは、最後に、コミュニケーションがとても大切で、
友達との携帯メールも大切だけど、年上の人や年下の人とも接する機会を作ってみてはどうですか?
とアドバイスしていた。
なにかさらりと話す彼女が、「パラリンピック応援してくださいね」とのお願いに、生徒のみんなはとても大きな拍手で応えてくれた。
さつきが演壇から降りたスロープは生徒が作ったものだという。
ありがとう、みんな。
長田も新田も、みんなに想いを伝えてくれた。
そして、最後に僕の土木科の後輩たちが、恥ずかしそうに花束をプレゼントしてくれた。
本当にありがとう。
とてもうれしかった一日だった。