2008年03月02日(日)[荒井秀樹]
絶対に勝ちたい!太田渉子の決意
太田渉子が、優勝という結果を出してくれた。
大会初日の5kmクラシカルに続き、今大会2勝目、今季3勝目だ。
この3勝はいずれもクロスカントリースキーで短距離。
自信をもってレースに臨んでいるし、本人も短距離での手応えを感じているだろう。
何より、勝利への強いこだわりがレースに表れている点が、いい結果につながっている。
今日は、女子スタンディングは、予選、準決勝、決勝で争われ、決勝は4人のレースになった。
決勝はまさにデッドヒートと言ってよいレースで、太田はアンナ・ブルミストワ(ロシア)と抜きつ抜かれつのレースを展開した。
一時、抜かれたが巻き返し、フィニッシュではつま先差でゴール。
写真判定により、順位が決定した。
つま先差でゴール。優勝を勝ち取る
最後まで勝負を捨てずに走り抜くことができるのは、体力面での向上があるから。
キックや腕の振りが力強くなり、フォームが改善されている。
フィンランドで高校生活を送りながら、トレーニングを続ける太田の日々の努力のたまものだ。
雨という悪コンディションだったが、ワックスがきき優勝出来た要因もある。
今後、さらに実力をつけられるよう、練習を積んでいってほしい。もっと強くなる選手だ。
太田は、先日、ノルディックスキーにおいて日本女子初のワールドカップの表彰台に立った、夏見円さんのニュースを、自分のことのように喜んでいた。
太田も、障害者ノルディックスキーにおいて歴史に名を刻むような選手に成長してほしい。
男子スタンディングは決勝進出者なし、男子シッティングは全員予選敗退となった。
短距離はとくにパワー勝負となるので、現在の日本勢にとっては上位進出が難しくなっている。
海外勢に勝つためには、肉体改造を地道に行っていくことが必要だし、スプリントのスペシャリスト養成が求められている。
準決勝の新田選手
シッティングはコーナリングの技術向上に取り組む必要がある。
高速レースではコーナーを制す者が勝負を制す。日本はコーナリングがとても苦手なので、早くこの課題を克服しなければならない。
イルク選手
明日はいよいよ、今季ワールドカップの最終日。
選手、スタッフ一同、全力を尽くします。
応援よろしくお願いいたします。
★太田渉子は今季ワールドカップクロスカントリースキースタンディング女子総合ランキング2位、新田佳浩は同男子3位となりました。大会最終日の本日2日に表彰されます。