2008年12月03日(水)[荒井秀樹]
ストックホルムで懐かしいイヤメルに再会
スウェーデンで行われたINAS-FID(国際知的障害者スポーツ連盟)の技術委員会に出席した帰り、ストックホルムで懐かしい日本チームの選手(?)だったスウェーデン人とあった。
その名は「イヤメル」
長野パラリンピックの前年。当時彼は、日本語を学ぶために早稲田大学に留学していた。
また彼は、視覚障害のあるクロカン選手で、
「長野に出場したいから、日本チームと一緒に練習をさせてほしい」ということだった。
僕らは、彼を快く受け入れた。
僕は、赤羽のホームスティ先まで車で迎えに行き、野沢温泉や白馬、妙高高原へと、週末は練習に行ったものだ。
車の中では、日本語を勉強しているイヤメルと楽しい会話をしながら出かけたことが思い出に残っている。
(彼の日本語が少しなまっているのは、そのせいかもしれない・・)
彼は今、ストックホルムでスウェーデンの福祉システムやノウハウなど広く世界に広めることを目的としている「スウェーデンクオリティケア(SQC)」の教育責任者として働いている。
立派にやっているので安心した。
当時の彼は、のんびりしていて、温泉が大好きなジョークもうまい好青年。彼を連れていくと、いなかの民宿も急に国際色になった。
宿のおばちゃんにも好かれていて、
もうすぐ長野オリンピック・パラリンピックが始まる!
そんなムードを盛り上げてくれた。
夕食後のスキーを手入れする時間。
日本選手は皆ワックスやブラッシングを何時間も作業をしているけど、
彼は、いつも大好きな温泉に入っていて、
みんなから「手入れしないとスキーが滑らないよ、大丈夫?」と心配されていた。
あれからもう10年。
選手を引退し、福祉ビジネスの最前線で活躍する
「イヤメル」
彼の成功を心から願っている。