
2025年09月02日(火)[新田佳浩]
憧れの選手
Oberhofでのトレーニンは予定通り29日で終了しました。
2日に1回スピードトレーニングを行う日程でしたが、自分自身が目標にしていた技術の確認、トレーニングの方向性などを考慮しても良いトレーニングができたと思う機会となりました。
(雪上トレーニングの様子)
個人的な考察ですが、残雪での感覚からオフシーズンでやりたい方向性を試行錯誤しながらやり、一度雪上で確認できたうえで再度陸上トレーニングすることによって、短期間でトライ&エラーができるのは非常に重要なタイミングでもあります。
基本的には、午前中はスキーホールでスキートレーニングを行い、午後はローラースキーやトレイルランニング、筋力トレーニングを行うのですが、午後は休養というパターンが多いです。
(ポールジャンプの様子)
Oberhof自体は大きな街ではないのですが、多くの観光客が訪れます。
チューリンゲンの山並みを楽しむ人、キャンピングカーで自然を楽しむ人、車に自転車を積んでマウンテンバイクを楽しむ人、純粋にホテルでゆっくりする人などさまざまな楽しみ方を知っている印象を受けるOberhofです。
午後の休日にOberhofのスキー資料館!?を初めてしっかり見たときに、私がパラリンピックをめざすきっかけとなった憧れの選手が載っていました。
(資料館のThomas Olsner写真)
その選手の名前はThomas Olsner選手。
荒井秀樹さんから「海外では片腕でもこんな選手もいるんだ」と映像を送ってもらい、当時障がいを理由にいろいろなことを諦めかけていたときに、障がいを障がいと感じさせない滑りに衝撃を受け、絶対この人に会ってみたいと思ったことがきっかけでパラリンピックをめざしました。
最初は憧れでしたが、徐々に力をつけ同じレベルで戦えるようになり、それぞれがメダルを獲得すると健闘を称えながら「Nittasan, Samurai Boy」と言って褒めてもらえることがうれしいタイミングでもありました。
憧れから選手として認められ、いつもメダル争いをしていたのがもう20年以上前です。
それでもThomas Olsner選手は2010年のバンクーバーパラリンピックまで選手として続けていました。
Thomas Olsner選手がそのとき38歳だったと思いますが、私は45歳でまたパラリンピックでメダルをめざしているんだと、写真を見てあらためて自分自身が長く続けていることを実感しました。
年齢って関係ないと思うためにもさまざまな挑戦をしていきます‼