2008年10月24日(金)[新田佳浩]
ワックスをしながら思うこと
スキーシーズンが間近に迫ってくると、選手はストラクチャーをかけた板や新しい板にワックスを塗る作業に追われる。
毎年恒例のこの作業だが、私はワックシングをするときいつも長野パラリンピックのことを思い出す・・・
自分の板が滑るようにと、朝食を食べてすぐ地元のスキーハウスまで行ってワックスをし、昼食のために一度家に帰って、食べたらまたワックス・・・夕食後も同様である。
ワックスをしながら、「滑ってくれ!!」という思いを込めながら行う。愛情を込めてワックシングをするとスキーはそれに答えてくれるようにスキーの板が黒く光り始める。それがうれしくてまたワックスをする。そんな繰り返しをする。
今も同じ気持ちでスキーの手入れをしているが、この時期にワックシングをするとあのころのスキーに対する気持ちを失っていないかと考えさせられることがある。
「初心、わするべからず」当たり前ではあるが、シーズンに向けて気の引き締まる思いである。