2009年05月15日(金)[荒井秀樹]
バンクーバーパラリンピック必勝法 ダウンヒルとターンに強くなれ!
旭岳合宿の練習メニューの一つを紹介します。
5月連休明けの旭岳、合宿中だった大学生達も、授業が始まったのか、極端に少なくなった。
シットスキー選手にとって、コースに余裕があると、苦手な個所を反復したり、下りの練習など安全に練習ができるようになる。
そこで、バンクーバーオリンピック・パラリンピックコースを想定できる下りやターンを探し、そこで反復トレーニングをした。
来年のバンクーバーオリンピック・パラリンピックコースの特徴は、下りの急なターンや登りきってすぐにターンがあるなどシットスキーにとって難度の高いコースだ。
これを攻略するのには、基礎的なテクニックを徹底して行うことが、とても大切だからである。
長田弘幸も久保恒造も、転倒し、なかなかベストラインを取れない。
それに、シットスキーは、シットとクロカンスキーがビンディングで固定されており、エッジを利かせたり、テールをずらしたりすることが出来ないシンプルな仕様になっている。
そのため、片スキーぎりぎりに重心を移動し、ポールを操りながらの高度のテクニックが必要だ。
(内側に体重を掛け過ぎると転倒する長田)
(スピードを出し過ぎると遠心力で飛ばされる久保)
しかし、何事も反復しているうちに、スピードもコーナーリングも、トップスピードでドンドン加速していけるようになっていく。
練習をしていて、こんなに上達すると面白い。
長田弘幸の障害と久保恒造の障害の程度が大きく違うし、
そのことに熟知したコーチの、選手に適したテクニック指導が重要になってくる。
(スキーポールを巧みに操りながらターンする長田)
(スキーに重心を移動し加速ターンする久保)
久保恒造の場合、昨シーズンは、登り、平地のトレーニング中心で、
下りやターンの練習が少なかった。
旭岳のような、春スキーも出来る広い環境のいいコースがあれば、可能で、バンクーバーオリンピック・パラリンピックコースを攻略できると確信している。
5月もあと少し。
これからは、夏のトレーニングが始まる。
夢は、バンクーバーパラリンピック。
あと10ヶ月だ。