
2011年01月18日(火)[荒井秀樹]
ワールドカップ自己最高の5位
ワールドカップ・フィンランド大会の2日目、シットスキーのパシュートレースが行われ、久保恒造が出場した。
この日、-27℃だったために、急きょ、スキートンネルの中でレースが行われた。
トンネル内は-7℃でも、暖かく感じるから不思議だ。
当初のスケジュールは、バイアスロンのロングだったが、トンネル(全長1250m)内のコースでパシュートレースに変更された。
5kmパシュート(追い抜き)は、今季から採用された新種目。
スプリントレースもそうだが、先にゴールしたものが優勝と言う観客からもわかりやすく、「見せる」競技が増えている。
予選2.5kmを走り順位とタイム差を決め、1時間後に決勝を行う。
決勝は、予選のタイム差と障害の程度差を換算したタイムでスタートし5km追い抜きレース。
久保恒造は、予選2.5kmを7分02秒52で9位、意外な結果に悔しがる。トップのイレク選手(ロシア)に30秒、ライバルのクリス選手(カナダ)には27秒の差をつけられた。
(ウォーミングアップする久保恒造)
(スタートを待つ)
11時30分から決勝が行われ、5km追い抜きのレース。クリス選手の27秒後にスタートした。
切断の選手(LW12)らと競いながらレースに臨み、ストロークも早いピッチに切り替えるよう指示をした。
スキー板もクラシカル用の板からスケーティングの板に替えた。
距離が長くなればなるほど得意な久保恒造は、あきらめないで最後までタイムと戦った。
予選1kmあたり2分48秒で、決勝は5kmレースだったが、3秒速い1kmを2分45秒で走った。
もう3分を切る時代に突入している。
クリス選手にも決勝だけでは3秒勝つ走りをみせ、5位に順位を上げた。
久保恒造、過去ワールドカップ・クロスカントリースキー種目で自己最高の順位だ。
課題は、高速レースについて行ける技術と序盤から仕掛けて行ける走法が必要だ。
夏場のマラソンレーサーのトレーニングがスピードと持久力をつけさせた。
久保恒造、この長いトンネルの向こうに、表彰台が見えてきた。
(徐々に気持ちを高めていく)