
2008年08月23日(土)[荒井秀樹]
謎の「キィ プリーズ!」
ニュージーランドで唯一のクロスカントリースキーコース「スノーファーム」からの帰り、道路に雪がなければチェーンもつけなくていいし、40分ぐらいでワナカの街に帰ってこれる。
宿舎に着く前に、景色のきれいなワナカ湖畔を通って、スーパーへ買出しに行く。
レストランで食事を取るととても高いので、ほとんどのスキー客は自炊のできるアパートメント形式のモーテルに宿泊している。
そこで小さなワナカの街で、一番賑わっているのが、このスーパーだ。
世界中のアルペン、スノーボード、フリースタイルなどの選手たちも集まって練習に励んでいて、
いろんな国の食材も売っている。
駐車場もいつも混んでいて、大繁盛だ。
そんなスーパーで、いつも不思議なことがある。
それは、レジの係員の人が時おり、
「キィ プリーズ!」と叫ぶのだ。
そしたら、少し偉そうな主任さんのような人がカードキィを持ってきて、レジにあてている。
そして、再びレジを打ち始める。
沢山並んでいるレジで、この「キィ プリーズ!」がいつも聞こえているのだ。
そのたびに、レジが止まり、主任さんが汗だくになって駆け回っている。
なんて効率の悪いスーパーだろうと思っていた。
僕らは最初、(もう10年以上になるが、昔から「キィ、プリーズ」と叫んでいた)
なにかレジのお釣りの関係か、レジの故障なのか、打ち間違いの訂正かと思っていた。
今回、少し暇そうにしている店員さんに聞いてみた。
そしたら、ビールやワインのアルコール類、タバコを販売するときは、
必ず責任者のカードをレジにあてて、許可が必要と分かったのだ。
スーパーでアルコール類、タバコを売るのには、なにか規制があるのか、
それとも、未成年者への規制なのか、
定かではないが、ビールやワインを購入する観光客も多いから、みんな「キィ プリーズ」と叫ばれている。
なるほど、日本では、TASPO(タスポ)のカードができて、
未成年者へのタバコの販売を規制しているが、
海外では、ほとんど自動販売機がない。
そのうえ、スーパーもこんな仕組みだと、未成年者も恥ずかしくてビールも買えないだろう。
ニュージーの、ここのスーパーでは、このやり方なんだとわかった。
日本だと、すぐ効率が悪いなと思ってしまうけど、
ニュージーの人たちは、
効率を求めることよりも、法を守ろうとする。
そんな気質が見えてきた。
ほかのレジに並んでいた新田選手。
「キィ プリーズ!」と、なぜか叫ばれていた・・・
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