2009年08月06日(木)[新田佳浩]
スキーワックスの難しさ
久保恒造選手も一緒に手伝ってもらい、ニュージーランドの遠征の準備を行いました。
久保選手は、今までどんなワックスや種類があるかわからなかったようで、ワックスの箱の値段を見せると「えぇ~、ワックスってこんなにするの!!」「ワックスの種類ってこんなにあるんですか?」の連発でした。
(ワックスの並んでいる様子)
レースで使用するワックスは、フッ素が高含有されているため、40gで10,000円するものもあります。
それが雪質、雪の結晶の状態、気温によって様々なワックスがあるため、どのような条件にも対応できるように一通りのワックスを準備しなければならないため、写真に写っているワックスや道具の総額だけで、約100万円以上します。
それを聞くと「やっぱり高いなぁ」と思うかもしれません。
でも、ワックスは重要なのです。
大会先などでワックステストをすると滑るワックスと滑らないワックスでは、50mで0.5秒違うことがあります。
単純計算をすると1kmで10秒。5kmで50秒・・・
秒差で争っている世界では、大きな差になります。
私は20年以上スキーをやっていますが、ワックスの選定や塗り方は職人芸のような世界で、まだまだわからないことが多いです。
でも、だからこそスキーの技術や体力で海外選手に負けていたとしても、ワックスでアドバンテージを取れば勝てる可能性があるということが、スキーの魅力のようにも感じます。