
2010年10月19日(火)[新田佳浩]
徐々にではありますが・・・
ここに来てようやくモチベーションが上がってきました。
このタイミングで!?と思われるかもしれませんが、やはり金メダル2つを獲得すると様々な行事への参加、そして気持ちの切り替えが大変だということを実感しました。
正直、本当にモチベーションが上がりませんでした・・・
ただ、徐々にではありますが上がってきていましたが、ラムサウという場所に来て海外の選手が真摯に強くなろうとしている姿を見て、「負けられない」という気持ちがでたのが現実ですが・・・
年齢的にも次のパラリンピックに向けてより一層精進していかなければなりません。
そのためにも肉体的な面だけでなく、精神的な面で、「強くなりたい」という気持ちが強くないといけないと考えています。
ただし、そのように思っていても、「勝負はときの運」という言葉があるように万全を尽くしても、必ず金メダルが獲得できるわけではありません。
昨シーズンワールドカップ総合チャンピオンのフィンランドのイルカ選手でさえ、バンクーバーの最後の種目であるスプリントで、ようやく自身初のパラリンピックのメダルを獲得できたのですから・・・
彼とは、かれこれ8年近くになります。「当時のチャンピオン、ハーゲン選手(ノルウェー)に勝って、総合チャンピオンになる。」という思いを持っていました。
毎年、チャンピオンになることを夢見てできなかったことを実現し、次はパラリンピックで金メダルを獲得したいと思っていたに違いありません。
でも、その夢は実現できなかったんです。
実はバンクーバーでのスプリントレースの表彰式のとき、「新田はまだ競技を続けるのか?」と聞かれました。
「もちろん、やるよ。」と答えましたが、彼の表情はどこか曇って見えました。
(中央がフィンランドのイルカ選手)
もしかしたら、何事もなかったようにまだ彼も続けているかもしれません。
でも辞めているかもしれないんです。
それだけ4年に1度という、「パラリンピック」は大きい大会だと思います。
だからこそ、強くなりたい。
そんな思いをもう一度持ち始めた今日この頃です。