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世界の頂点をめざし、パラスポーツの裾野を広げたい!日立ソリューションズ「チームAUROEA(アウローラ)」の選手・監督が、日常の素顔から大会日記までをお届けします。

世界の頂点をめざし、パラスポーツの裾野を広げたい!
日立ソリューションズ「チームAUROEA(アウローラ)」の選手・監督が、
日常の素顔から大会日記までをお届けします。

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チームAURORA活動報告会が開催されました

6月20日(水)、チームAURORAの活動報告会が行われました。
今季よりチームAURORAは新体制となり、後援会の皆さんにご挨拶をさせていただくとともに、今シーズンの活動予定を紹介しました。
スキー部からは、新田佳浩選手、阿部友里香選手、長濱一年監督、車いす陸上競技部からは馬場達也選手と桜井智野風コーチが出席し、久保恒造選手、川除大輝選手からはビデオメッセージが寄せられました。


[写真]チームアウローラ

[写真]チームAURORA活動報告会

[写真]チームAURORA活動報告会
(チームAURORA活動報告会)


最初にチームAURORAスキー部元選手の太田渉子さんから、昨年の活動報告と今シーズンの予定が紹介されました。
スキー部の選手は3月のパラリンピック後の多忙な時間を過ごしていますが、昨日もJISSで体力測定を行うなどオフシーズンでの取り組みを始動しています。
今シーズンは12月にフィンランドのワールドカップ、2月にカナダの世界選手権、3月に札幌のワールドカップに参戦する予定です。


車いす陸上競技部では、4月のソウル車いすマラソン大会で久保選手が3位に入りました。また、5月のスイスでのトラック競技では久保選手が5,000メートルで自己ベストを更新する最高5位に入賞しましたが、このレースでは上位5名が世界記録を更新するハイレベルな戦いでした。馬場選手は100メートル、200メートル、800メートルで自己ベストを更新しました。
今シーズンは7月にジャパンパラ、9月に日本選手権に参加予定です。来年からはいよいよ2020東京パラリンピックの代表選考のシーズンとなります。


▼後援会会長の星野達朗社長からのご挨拶
続いて後援会会長の星野達朗社長より、世界のトップと戦うチームAURORAの選手たちの日頃からの鍛錬、その活躍に大きな励ましをいただきました。
とりわけ平昌パラリンピックでの成果や、新田選手の紫綬褒章の受章には、日本を背負って立つ選手の活躍と、それを支えるスタッフや後援会の支援が力になっていることにも触れ、一層後援会での支援に力を入れていくことを約束しました。


[写真]後援会会長の星野達朗社長
(後援会会長の星野達朗社長)


▼後援会副会長の労組北村委員長からのご挨拶
1月の壮行会で後援会の熱いエールを先導された後援会副会長の労組北村委員長から車いす陸上競技部、スキー部の各選手に向けたメッセージをいただきました。
平昌では新田選手の銀メダル獲得を目撃され、ご自身の熱い応援スタイルもリアルタイムでテレビ放映されたそうです。(ご家族の方からは「目立ち方が足りない!」と叱咤激励されたそうです)
来年3月に予定されている札幌ワールドカップの観戦ツアーへの参戦を誓ってくださいました。


[写真]後援会副会長の労組北村委員長
(後援会副会長の労組北村委員長)


この後、選手、監督からお一人ずつメッセージをいただき、長濱新監督編集によるDVD鑑賞で感動を呼び起こしました。
最後に新田選手の紫綬褒章受章をお祝いして記念品が贈呈されました。


▼新田選手 紫綬褒章おめでとうございます
[写真]紫綬褒章を受章された新田選手に記念品の贈呈
(紫綬褒章を受章された新田選手に記念品目録が星野社長より贈呈されました)


「今回素晴らしい賞をいただきました。8年前に金メダルを取ったときにはなかったのですが、これはパラリンピックに対する見方が変わってきたことや、スポーツの価値が認められてきたことの証だと思います。今後もより一層頑張っていきます。」


▼選手、監督、コーチのコメント
大変リラックスした雰囲気の中で催された報告会でした。皆さんからいただいたコメントをご紹介させていただきます。


■馬場選手のコメント
[写真]馬場達也選手

昨年の報告会は初めてだったので、緊張していて何を話したのか全然覚えていないのですが、今年はリラックスしています。
スイス遠征では3大会に出場しました。100メートルを17秒5で走る目標を立て、そのために冬の間、スタート練習をずっとしていました。今回100メートルで17秒3台の自己記録を出すことができ、目標を達成できました。スイスから帰国して、今は次の16秒台めざしてトレーニングを開始しています。
これからも応援よろしくお願いいたします。


■久保恒造選手のコメント
全日本合宿で出席できなかった久保選手からビデオメッセージが届きました。
[写真]久保恒造選手

全日本チームの合宿で参加できず、申し訳ありません。
スイスの大会で、トラック5,000メートルで世界記録を更新する9分48秒を出してきました。これは2020東京の選考に有利なタイムですが、国内にまだまだ強い選手がたくさんいますので、もっとレベルを上げて2020東京への切符を勝ち取りたいと思っています。


■桜井智野風コーチのコメント
[写真]桜井智野風コーチ

私は普段は桐蔭横浜大学に勤めているのですが、久保選手はずっと前バンクーバーの後くらいから、馬場選手は昨年からサポートしています。
ところで、体はどれくらいの期間で変わり始めると思いますか。実は筋肉が変わって機能し始めるために2ヵ月から3ヵ月で変わってきます。
久保選手は去年から体の改造に取り掛かり始めまして、今のビデオでも首がずいぶん太くなっています。これは、うまくいくかどうか終わってみないとわからない賭けなのですが、今回トラックレースのスピードが上がっています。多分馬場選手もスピードが上がっていて、マラソンにもつながると思います。
これから2020東京まで約2年弱、馬場選手、久保選手も階段を駆け上がっていくと思いますが、私も一緒に頑張っていきたいと思っています。ぜひとも声援をよろしくお願いします。


■川除大輝選手のコメント
学校がありお休みできない(冬の大会では休まざるを得ないため、オフシーズンは学業に集中します)ためビデオメッセージを送ってくれました。
[写真]川除大輝選手

いつも応援いただきありがとうございます。高校3年生になって頑張っています。
今シーズンの世界選手権に向けてしっかり練習をしていきたいと思います。応援よろしくお願いします。


■阿部友里香選手のコメント
[写真]阿部友里香選手

昨日は年2回の体力測定に行ってきました。一番きついトレッドミルで限界まで走る測定で、これは3分に1回指先に針を刺して血を採るんですが、私は指の皮が厚いらしくて何回も針を刺されまして、今日の午前中はパソコンでキーを撃つたびに痛いなと思いながら研修をしてきました。
4月に日立ソリューションズに入社し、6月まで新人研修をやってきました。合宿などで抜けることもありましたが、同期の皆さんに支えてもらって研修を終えることができそうです。
今シーズンは世界選手権、ワールドカップがあるのですが、そこに向けて7月から本格的にトレーニングを始めていきます。今シーズンも応援よろしくお願いします。


■新田佳浩選手のコメント
[写真]新田佳浩選手

平昌のことはもういいかなと思いますので、話しません。
昨日はJISSで体力測定がありましたが結果は過去最低かなと思います。3ヵ月あれば体を変えられると桜井先生がおっしゃっていましたが、見事に3ヵ月で下がっていました。
以前、桜井先生が「久保選手はソチで最強だった、そこからリオは残念でしたが、そこで何が重要かと言うと、成功体験だ」と言っていたのを覚えています。
平昌でメダルを獲れたのは、みんなのプレッシャーがあったからだと思っています。そのプレッシャーを良いほうにもっていく方法を、今回つかむことができました。
2~3ヵ月で体を変えられるということですので、これからまたトレーニングを頑張っていきたいです。また、年齢を重ねる中でスキーの魅力、スポーツの力をアピールしていくのが使命になっていると思います。
今年は世界選手権、札幌ワールドカップがありますが、目標は札幌で表彰台に立って、そのあと、みんなと「すすきの」に行きたいですね。
どうぞよろしくお願いします。


■長濱一年監督のコメント
[写真]長濱一年監督

今年から監督に就任した長濱です。
昨シーズンは大変収穫のあったシーズンでした。新田選手の金・銀メダル、それに阿部選手は最終日のリレーに出場し、しっかり4位に入ったことは先に繋がるレースでした。川除選手も入賞までは届きませんでしたが、リレーで日本のアンカーを務め、4位に入ったことで、4年後8年後の勝利に繋がっていくレースになったと思います。
新田選手はもう平昌の話は置いといて、と言いましたが、私の思いがまだ冷めないので、DVDを作ってきました。後ほど皆さんにご覧いただきたいです。


4年後の北京に向けてこれから強化が始まっていきますが、今新田選手は取材や講演に引っ張りだこで忙しく過ごしています。阿部選手も4月に入社してずっと研修を受けています。そんなわけで思うようにまだトレーニングできていないのですが、7月から落ち着いてくると思います。
私の指導理念として「選手への感性を養い、熱意ある指導のもと、世界の頂点をめざすチームAURORA」でいきたいと思っています。
これからも応援よろしくお願いします。


[写真]長濱一年監督作のDVDより
(感動に包まれた表彰式で笑顔を見せる新田選手)


[写真]長濱一年監督、新田佳浩選手
(「このシーン使ったの!?」と照れる新田選手と、してやったりの長濱監督。年間200日以上を共にした絆は健在)


[写真]最高の笑顔の新田選手
(最高の笑顔で後援会の皆さんに挨拶する新田選手)


[写真]チームアウローラ


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