
2025年10月09日(木)[新田佳浩]
Training Camp inラムサウ
2年ぶりにオーストリアのラムサウに来ました。
2年前は氷河での雪上トレーニングを予定していましたが、積雪量が少なく陸上トレーニングのみになったため、昨年は確実に雪上トレーニングができるドイツのOberhofでトレーニングを行いました。
ただ、今年は高所でのトレーニングを行うという観点、原点回帰という気持ちも含めてラムサウにしました。
現地の積雪状況を確認するためにも連日のようにウェブカメラを確認していましたが、全く雪がない状況でした。
出発2日前に恵みの雪がラムサウに訪れてくれました。
これで予定通り雪上トレーニングができると気持ちも高ぶりました。
ちなみにラムサウの街中の標高は1000m程度ですが、氷河のあるDachsteinは標高2700mあります。
車で標高約1700mのゴンドラ乗り場まで行って、ゴンドラで約7~8分で氷河のあるDachsteinに到着します。
そこから少し下るとクロスカントリーコースがあります。
初日、街中は雨模様だったのですが、登っていくにつれてボタン雪から雪に変わっていきました。
ここまでは想定内でしたが、ゴンドラの終点についた時点でかなりの突風・・・
それでも覚悟を決めてみんなでコースをめざして出発しました。
雪が降る中での突風・・・ということは一瞬でホワイトアウトになります。
他にも選手がいたので見える範囲でついていけば、迷わないはずと信じて滑っていました。
途中から私が先頭で滑るタイミングになったとき、「多分ここで間違っていないだろう」と思って滑っていると、突如スキーのトップが新雪部分に引っ掛かり転倒してしまいました。
後方から滑っている選手に「Are you OK?」と心配されるほどでした。
何とか立ち上がり滑ろうとすると今度は突風にあおられて尻もちをついて転倒・・・
本当に天候に左右されながら滑った初日でした。
(悪天候の中で滑る様子)
そして3日後の本日は何とか天候も安定してきました。
晴天ではないものの、ようやく山並みも見えるまで回復してきました。
(出発前の山並み)
本日も山に行くと曇り空。
それでも雪の中で大自然を感じながら滑ることができることがこのクロスカントリースキーの魅力でもあります。
もちろん、良い条件ばかりではありませんが人生と同じように良い時もあれば悪い時もある。
今が悪くても必ず良い時が来る。それまでは耐え続ける必要がある。ということをこのクロスカントリースキーから学んでいるように感じています。
正直、耐える時間が短い方が良いのですが、こればかりは誰もコントロールできないですよね・・・
(本日のクラシカルの様子)
明日以降も、毎日のように雪上トレーニングですが、大自然の厳しさと恵みを感じながら滑りたいと思います。