2009年05月07日(木)[荒井秀樹]
スキー上達法
バンクーバーパラリンピックが行われるウィスラーパラリンピックパークのコースは、
アップダウンも多いし、カーブも多い。
スキー操作のうまい選手ほど断然有利だ。
そこで、この1年間の練習は、そんなコースを攻略できる細かいスキー技術の上達がカギを握っている。
この旭岳合宿では、8の字ターンや下りの練習など、普段あまりできない練習を取り入れている。
この時期の雪質は重いけど、
軽快にリズムよく、ステップを踏み加速できるターンをめざしたい。
写真は、ブラインドクラスの鹿沼由理恵選手がガイドの大平紀夫先生(八戸第1養護学校)の先導で、
8の字ターンの練習をしているところ。
(大平ガイドと鹿沼由理恵選手の8の字ターン)
ガイドは、ブラインド選手の位置を確認しながら、ステップを踏むリズムを伝えるために、
「右、右、右・・・」と声を出す。
今までは、制動をかけながらのターンだった鹿沼選手も、キックしながらターンができるようになった。
(リズムのいいターンめざす出来島桃子選手)
スタンディングクラスの出来島桃子選手(新発田市役所)は重心のバランスを大切にし、
スキーをグライドさせながらターンができるようになるまで、このターン練習を毎回取り入れている。
リズムがとても大切だ。
チーフコーチの小林卓司先生(倶知安高校)が、
タイムを計って競争したり、
いろんなターンを作って、ゲーム感覚で練習できるように工夫している。
下りの練習も、雪が固い早朝に行っている。
ターンする個所を決め、そこへアウトからインへ、
ベストラインを取れるようチャレンジしている。
(ダウンヒル練習の久保恒造)
シットスキーも、登りが勝負だが、
下りこそ、相手との差をつけるところだ。
日大スキー部の学生たちが練習をしていた下りのバーンに、長田弘幸と久保恒造も挑戦した。
一気に下る二人!!
(一気に下る久保恒造「ひゃ~!!」)
僕が「どうだった?」と聞いても無言のまま笑顔をつくる二人・・・
顔に「怖かった・・・」と書いてあった。
5月の春スキー。
パラリンピック選手たちの掛け声が、旭岳に響いている。
春の太陽だけでなく、選手たちの熱い心も伝わってきた。
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