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世界の頂点をめざし、パラスポーツの裾野を広げたい!日立ソリューションズ「チームAUROEA(アウローラ)」の選手・監督が、日常の素顔から大会日記までをお届けします。

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フィンランド合宿、阿部由香里コーチの便り

11月7日から23日、フィンランドのボッカティでバイアスロン合宿が行われました。
指導は、全日本パラリンピックチームのバイアスロンコーチで、元五輪選手の阿部由香里氏。
日本チームをここまで強くした一番の功労者で、選手からの信頼も厚い。阿部由香里コーチは、仕事を休み、パラリンピック選手たちのために大変尽力していただいている。
春から秋にかけて、阿部コーチと選手たちは、網走市で射撃トレーニングをしてきた。
そして、いよいよスキーシーズン!
スキーによる重負荷のトレーニングに移行していく。
雪の少ない今年のフィンランドだったが、メタルターゲットなど射場も綺麗に整備され、選手たちも思いっきりスキーに、射撃に、打ち込めたと思う。


阿部コーチの練習レポートでは、
新田佳浩について「本人から走力(スケーティング)、射撃ともに今合宿では良いイメージでトレーニングできたとの感想でしたが、私自身も今季の命中率と射撃タイムは安定しているので非常に良い仕上がりと思いました。
メンタル的な部分をしっかり管理できれば結果は出せると確信しました。(11/22報告)」とのこと。
帰国後、新田本人からも「荒井さん、バイアスロン、みててください」と手応えを感じているようだ。


[写真]新田佳浩選手と太田渉子選手、射撃トレーニング
(新田佳浩選手と太田渉子選手、射撃トレーニング)


昨年、バイアスロンで"japan旋風"を巻き起こした久保恒造について、阿部コーチは、
「射場からスキートンネルまでの登りを3往復して2㎞程のコース×4のロング種目の重負荷射撃を行った。
下りで心拍が下がり平均心拍数は144。射撃タイムの平均は初弾15秒、リズム平均3,2秒、射撃タイム32秒、命中率100%。目標射撃タイムは30秒以内でしたが夏季からの銃トラブルによる影響があったにも関わらず今回の記録は非常に良い結果。
久保選手についてはリズム射撃の課題はありますが、絶対外さないという自信は非常に強いものがあります。今後は一戦一戦自信をつけリズム射撃の課題に取り組みたいと思います。(11/22)」と、トレーニング中の久保恒造も、自信を深め、射撃の的に集中できるようになってきた。
新田、久保とも良いイメージで、12月のワールドカップ・ノルウェー大会を迎えようとしています。


[写真]久保恒造選手、射撃トレーニング
(久保恒造選手、射撃トレーニング)


[写真]阿部コーチと久保恒造選手
(初弾12秒、28秒とタイムをチェックし命中率と射撃タイムを短縮し心拍数を上げていく)


今年度から、バイアスロントレーニングを再開した太田渉子も、射撃の調子を上げてきている。
走力は、まだ課題はある。阿部コーチからは「18日、本人の要望により重負荷射撃でショート種目、約2㎞×3の試合形式で行う。低温のためメタルターゲットが氷つき、紙的を使用した。走力は1、2周目が同タイムの5分30秒。ペナルティーは(2、0)で呼吸調整を失敗したとの事でした。」との報告。
失敗することも大切だが、せっかく重負荷の練習であるから、「最初の1周目から追い込むメンタル的な強さ」が必要だ。
僕は、太田渉子に「練習でできないことを、試合で出来るはずがない、みんなからのアドバイスをバネに、ホップの年にしてほしい。」と言う。
フィンランド合宿、いろんな意味で成果のあった合宿であった。


[写真]阿部コーチと太田渉子選手
(朝の湖畔をバックに阿部コーチと太田渉子選手)


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