
2009年11月06日(金)[荒井秀樹]
大人の練習
フィンランドでトレーニングに励む太田渉子。
ここボッカティもオリンピック・パラリンピックシーズンということもあって、例年になく活気にあふれている。
今日の太田渉子は、登校前の2時間、クラシカルのスキートレーニングだ。
(朝練する太田渉子)
2時間、じっくりと走り込む。
重心を足裏に感じながら、意識して滑走ること。
スキーをグライド(滑らせる)させる技術は、いいものを持っている太田渉子。
あとは、追い込んで走っても、その技術で、最後まで走りきれるかだ。
(チームメイトと走る太田渉子)
日本で、太田渉子を応援くださる皆さんから、
「渉子ちゃんは、どんな練習をしているんですか?」とよく聞かれる。
太田渉子のある1週間のトレーニングだ。
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月 休養
火 ラン+ウエイト(スピードパワー) 1,30h
ラン+筋トレ(ホールディング) 1,30h
水 ポールウォーク(スピード 7~10分x5本) 2,20h
木 スキー(基本)1h+射撃
金 スキー(スピードパワー)2h
土 持久走(軽い)スキー3h+ポールウォーク1h
ラン+射撃
日 スキー(タイムトライアル 7,4km)2h+射撃
(渉子コメント)
週初めは、先週の疲れがありました。
日曜日のタイムトライアルは身体が動きました!
日本チームが来て、バイアスロントレーニングにメリハリが出ました。
渉子
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日中も薄暗いフィンランド、日本人一人でのトレーニングも心細いかもしれないが、いよいよバンクーバーパラリンピックまで130日を切った今、中身のある練習が問われている。
全日本チームのチーフコーチでもある小林卓司先生は、太田渉子が取り組む練習メニューに、
意識をもった練習を提案してくれた。
たとえば、気持ちが乗らないときには、「どう対応するのか」
体調が悪いときには、「どう対応するのか」
常にベストの状態で練習できるとは限らない。
だからこそ、自分で自分をコントロールすることのできる「大人の練習」を身につけてほしいとアドバイスしていただいた。
フィンランドのコーチが作ったメニューに「渉子の心」を入れる。
小林卓司先生のいい言葉だ。
そして、何よりもフィンランドのコーチの方々も、
彼女を支えているボッカティの人達も、
太田渉子に、表彰台の真ん中にたってもらいたいと、
今日も早朝から指導していただいている。
本当に感謝だ。
(太田渉子のコーチのユッシーさん)
雪を運び、コースに入れるダンプの運転手さんに、
ありがとうのサインを送ると、
手をあげて応えてくれた。
ここボッカティ、僕は大好きだ。
(早朝からトラックで雪が運ばれる)